指先からあふれる好奇心

今日(5/29)午前中、博物館のご近所にある県立相模原中央支援学校視覚障害教育部門から、中学部2年生のお二人が来館してくださいました。土器や石器など、埋蔵文化財について学習するためです。

石皿の感触を確かめながら、「何に使ったものだろう?」と推測していきます。この上で調理したのは野菜?木の実?いろいろな意見が出てきます。

打製石器の形を読み取ると、「肉とかも切れそう!」

私たちが見ただけでは気づかないようなことを、正確に言い当ててくれます。つづいて、粘土に縄や貝殻などで紋様を付けていきます。ここでも凹凸の一つ一つを指先で読み取りながらの作業です。

もう一つおまけに、繭も指先で見ていただきました。繭の表面の質感はもちろん、繊維の一本の細さや、振るとカラカラと鳴るところなど、じっくりと確かめてくれました。ちょうど昨日、シルクロードについて学習したそうで、「絹の道」や相模原の養蚕の歴史などにも話が及び、充実した学習となりました。

印象的だったのは、お二人の指先にあふれ出る好奇心。そして、そこから感じたことを的確に言葉に出してくれる豊かな表現力です。なんだか私たちの方が「資料のもつ情報の多さ」について勉強させてもらいました。

(生物担当学芸員 秋山)

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