明けましておめでとうございます。
1月4日、相模原市立博物館は新年の開館初日を迎えました。
昨年の暮れから続く、十二支ミニ展示「卯(うさぎ)」は1月9日までご覧いただけます。相模原市内にも広く生息するノウサギのはく製が、りりしくみなさまをお出迎えしております。
さて、卯年ということで、ノウサギ以外にも何かしらうさぎにまつわる生きものを紹介しようと思ったのですが・・
上の写真の植物は、ウサギギクです。ヒマワリを手のひらサイズに小さくしたようなかわいらしい花なのですが、高山植物で、残念ながら神奈川県内には分布していません(写真は北アルプス白馬岳のものです)。
そんなわけで、かなりの変化球になりますが、エビラシダを紹介します。
箙(えびら)とは、矢筒(やづつ)とも言われる、矢を入れる武具の一つです。地面から伸びた葉柄(ようへい)に対して、葉身(ようしん)が角度を少しつけて斜めに伸びる姿を、箙に矢が刺さる様子に見立てた・・と言われますが、どうもピンときませんね。そもそも箙が身近なものではないからでしょうか。
そして、なぜエビラシダを紹介したかというと、このシダは分類上、ウサギシダ属(Gymnocarpium)に含まれるからです。それなら本家本元のウサギシダを紹介すればよいのでは、となりますが、残念ながらウサギシダも県内には分布しません。
ちょっと苦し紛れのこじつけになりますが、エビラシダは市内の丹沢山麓部などに生育する、ちょっと珍しいシダです。葉のかわいらしさもあって、見つけると嬉しくなる植物なので、今年も生きものとの素敵な出会いを願って、新年冒頭のブログを飾ることにしました。
本年もよろしくお願いします。