1月9日、エコパークさがみはらが主催する相模原市自然環境観察員制度のイベントとして行われた相模川(緑区上大島)の野鳥観察会(探鳥会)のお手伝いをしてきました。抜けるような青空で、風も穏やか。探鳥会日和となりました。
小学生から大人まで約20名が、のんびり観察します。ふだんは自然環境観察員のみなさんとは調査で野外へ出ることが多いのですが、この探鳥会の目的は“純粋に野鳥観察を楽しむこと”です。野鳥観察初心者の方も多く、双眼鏡の使い方からスタートしました。
さて、歩き始めると早速出てきてくれたのは、エナガです。
でも少し形がへんです。尾が長いのが特徴のエナガなのに、あまり長くありません。おそらく、なにかトラブルに巻き込まれていっぺんに尾羽が抜けてしまい、今、生え変わりの途中と思われます。鳥の尾羽は、例えば外敵に襲われて尾羽をつかまれたりしたときにサッと抜けて逃げられるようになっています。トカゲのしっぽ切りと同じですね。尾羽は飛んでいる時に、舵(かじ)やブレーキの役割をする大切なものですが、やっぱり命の方が大事ということなのでしょう。
そして、今回全員でじっくり観察したのは、こちらのビンズイです。キャンプ場のマツ林の中にいました。
セキレイの仲間ですよ、と説明するとみなさん驚いていました。というのも、水辺で観察したばかりのセグロセキレイと比べて、ずいぶんと違う印象だったからです。
しかし近距離からじっくり見ると、尾を振りながら地面を歩く様子はたしかにセキレイに似ています。マツ林にいたのは、どうやらマツの実を食べていたようです。
マツ林を抜けて川を見下ろすと、オオバンが石に付着した藻類を食べていました。こんな観察ができたのも、のんびり歩いていた結果でしょうか。
いろいろと観察して、最後に登場したのはオオタカでした。
高い上空を旋回しながらどんどん上がっていったため、全員で観察することはできませんでした。それでも、プレミア感あふれる猛禽類の登場にとても盛り上がりました。
この日観察した野鳥は2時間ほどで28種。なかなかの種数でした。
自然環境観察員制度では、こうした観察会や調査を定期的に行っています。ご興味のある方は、エコパークさがみはらへぜひお問合わせください。