今年11~12月初めに行った津久井城跡城坂曲輪群の7号曲輪について、その調査成果を博物館にて発表しました。
開催日は1月18日、当日は29名の参加がありました。
講師は文化財保護課職員であり、津久井城跡の概要や7号曲輪の位置、どこに調査トレンチを入れ、どのような土層があったのか、何がみつかったのか説明しました。
調査結果の概要ですが、地山である関東ローム層を削った段切りがみつかり、平場が造られていたことが確認されました。そして出土遺物から16世紀後半の天正期には平場が利用されていたと推測されます。なお、この時期は下段に位置する5号曲輪の庭園遺構が築かれた時期と同じです。
2月2日には展示を製作しました。参加した市民調査員は6名です。
市民協働調査では、毎年博物館で開催される考古分野の展示で、11月に行った発掘調査の成果を公開しています。
まずは、座学。考古担当学芸員から博物館の機能や学芸員の役割、過去の津久井城跡の展示の様子を説明します。津久井城跡市民協働調査の成果公表についても、市民調査員に参加して頂き、津久井城跡の様子をみんなで伝える目的があります。
座学の後は、特別展示室に移動し、解説パネルの製作です。カッターナイフを使い、丁寧に切ります。展示には見栄えが必要です。安全第一かつ綺麗に仕上がるよう、みなさんをサポートします。
写真パネルなどが完成したので、展示ケース内で配置を決めます。皆さんが調査した遺跡なので、どのように配置するのか、皆さんでじっくり話し合います。配置が決まったら、打ち付けます。
その後、考古担当学芸員によりケース内に出土した土器や記録図面、解説パネル等を入れ込み、完成しました。
令和4年度の調査成果は「かながわの遺跡展 縄文人の環境適応」の中で展示しています。3月5日まで特別展示室で公開していますので、ぜひご覧ください。