今年度から第3土曜日を中心に実施することになった「生きものミニサロン」は、今年度第1回目となる4月15日がいきなり雨予報・・。雨でも生きもの観察はできるので、普段はそれほど気になりません。でも今回は、この季節にしか見られないフデリンドウのお花見ができるかと期待していたため、ちょっと残念でした。そこで、予報どおりの晴れとなった翌16日、リベンジで実施しました。その様子もあわせて紹介します。
まずは15日(土)です。かなりの降雨予報だったため、館内のエントランスで実施しました。テーマは「水の中のミクロワールドを見てみよう!!」です。博物館お隣の樹林地内に雨水がたまっている場所があり、そこで午前中に採水した水を、顕微鏡で観察します。まずは、センサーカメラがとらえた、水たまりを利用する鳥や哺乳類の様子を見ていただきました。
続いて、採水した水をプレパラート(スライドグラスに水滴を落としてカバーグラスをかけ、顕微鏡で観察できる状態にしたもの)にして観察です。
ビンに1杯すくってきた水の、さらに1滴の中にも、たくさんの動く生きものがいて、みなさんとても驚かれていました。
顕微鏡で肉眼視しただけでは、プランクトンの種類はほとんどわかりません。非常にざっくりとした分け方で、鞭毛虫(べんもうちゅう)類や繊毛虫(せんもうちゅう)類か、程度のことしかわからないものばかりですが、午前中のリハーサルではこんな生きものもいたので、ビデオ映像で紹介しました。ラッパムシの仲間です。
顕微鏡のセッティングにちょっと手間取って効率的に見ていただくことができませんでしたが、ミクロワールドの不思議の一端をご紹介できたと思います。
さて、16日(日)です。まずは、前日の反省を踏まえて、大きな画面で見てもらえるように機材を整えてリベンジです。
ユーグレナ(ミドリムシ類)や、ウチワヒゲムシの仲間?と思われるものなどが画面いっぱいに映し出されると、歓声が上がりました。
そして、この日は晴れていたので、外へ出ないければもったいない!ということで、フデリンドウや、満開のエビネを観察しました。
次回は5月20日(土)12時から実施します。申込不要ですので、お気軽にご参加ください。
(生物担当学芸員)