4月27日に相模原市緑区にある広田小学校で、縄文時代の遺跡について、お話ししてきました。
6年生の先生からご相談いただき、昔の暮らし、特に広田小学校の周りにある遺跡を紹介して欲しいとのことでした。
授業では、市内の遺跡や広田小学校の近くの遺跡を紹介し、縄文時代が今から何年前なのか概説を行いました。その後、遺跡から出土した縄文土器や石器を実際に触ってもらいました。
6年生の児童全員が初めての体験なので、持ち方をレクチャーした後に触ってもらいました。この土器、石器は触ってもらうことを前提とて準備したものです。
また、今回は担任の先生と相談し、「一番好きな土器はどれかな?」と児童に考えてもらい、さらに時間がある児童にはイラストを描いてもらいました。
これはなんとなく土器を見るのではなく「好きな土器」として自分の考えを出してもらい、土器、石器をよく観てもらうことが目的です。さらにイラストとなると、ただ触るだけでは表現できず、どんな形なのか意識しないとできません。ちなみに、考古担当学芸員もいっぱい作図しています。考古学の基本は「観察」であり、博物館資料全体にも当てはまります。
今回は実物を通じて、遺跡を身近に感じてもらう良い機会になりました。幅広い年代の方に遺跡の重要性や面白さを伝えるために、今後も取り組んでいきます。
(考古担当学芸員)