6月25日(日)、中央大学の学芸員課程で学ぶ学生の皆さんが、学外実習として来館しました。
学芸員になるための資格を取得するには、文部科学省令で定める博物館に関する科目の単位を修得する必要があり、その中の一つに「博物館実習」があります。今回は、1週間以上にもわたる実習を控えた学生さんが、それに先立ち博物館の現場を学ぶ目的で見学実習を実施しました。
まずは、当館の学芸員が館の運営体制や歴史、活動内容などについて講義を行いました。再来年の令和7年には開館30周年を迎える当館が、これまでどのように資料を収集し、適切に保存してきたのか、また、調査・研究した成果がどのように生かされてきたのか、展示や講座以外にも学芸員はどんな仕事をしているのか、博物館活動に欠かすことができないボランティアの皆さんの紹介なども踏まえて説明しました。
その後は2班に分かれ、上層と下層を交代しながらバックヤードや収蔵庫をお見せしました。先日、国際博物館の日イベントで実施したバックヤードツアーと概ね見学する場所は同じではありますが、今回の対象は学芸員の資格取得を目指す学生さんということで、やや専門的な内容も織り交ぜながら案内を担当する学芸員が解説しました。
教室の中だけでは学ぶことができない博物館の現場に、皆さん一生懸命メモを取ったり、じっくり観察したりしていました。見学後に質疑応答を行いましたが、複数名の学生さんから質問があったことからも熱心に学ぶ姿勢が伝わりました。
この見学実習で経験したことが、今後の博物館実習や資格取得のための勉強に生かされることを期待しています。
(歴史担当学芸員)
【おしらせ】6月27日(火)と28日(水)は、館内設備のメンテナンスのため臨時休館となります。