博物館駐車場のフェンス沿いは、つる植物がたくさん絡みついています。その葉の上にはいろいろな虫がいるので、たまに見回っています。7月20日、こんな虫を見つけました。
エゴヒゲナガゾウムシです。ゾウムシの仲間は全体的に不思議な頭の形をしているのですが、この虫もまた、独特です。上から見ると眼が左右に離れてついていて、カニのようにも見えるのですが、正面側から見ると頭部が三角形で平らになっていて、別名であるウシヅラヒゲナガゾウムシの名前がしっくりきます。
その名のとおり、エゴノキのまわりで見ることが多く、この場所も近くにエゴノキがあり、ちょうど果実が実る頃です。
この日はほかにも、クロウリハムシがいました。
黒とオレンジ色のコントラストが美しいハムシの仲間です。
また、こちらは定番のマメコガネです。マメコガネは、葉が揺れたり、手を近づけたりすると、後ろ足をピンと逆八の字に開きます。
なぜこんな動作をするのかよくわかりませんが、体操のポーズを決めているように見えておもしろいので、ついちょっかいを出してしまいます。
ほんの5分ほど見て回っただけでしたが、3種類のコウチュウの仲間を楽しく観察できました。
(生物担当学芸員)