7月29日、大野南公民館の主催でセミの羽化観察会が行われ、生物担当学芸員がお手伝いをしてきました。なんと65組の親子の申し込みがあったそうですが、野外での観察もあるため、20組の定員で抽選となり、40名ほどの親子が参加してくれました。まずは公民館内で、セミの一生や生活、抜け殻から見分けるセミの種類についてお話をしました。
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公民館内でセミについてのお話
その後、いよいよ近くの相模大野中央公園へ向かいます。探し始めて5分ほどで、歩いているアブラゼミの幼虫が見つかりました。そして、10分ほどで羽化が始まっているところも!見やすい位置で羽化しているところにみなさん注目しています。
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羽化に注目
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観察しやすい高い位置で羽化しているセミも
また、ニイニイゼミの幼虫を見つけてくれた人もいました。7月中旬くらいに羽化のピークとなるので、この時期に見られるとは思いませんでした。
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羽化場所へ向かうニイニイゼミの幼虫
さらに、こんな珍しいものも!ミンミンゼミの成虫の腹部(左側)に白いものがくっついています。
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ミンミンゼミについたセミヤドリガの幼虫
これは、セミヤドリガという寄生性の蛾の幼虫です。なぜかヒグラシについていることが多いのですが、ミンミンゼミについているのはちょっと珍しいと思います。
参加者全員が羽化の様子、特に逆さになっている状態から、頭をもたげて腹の先が抜け、翅が伸びていく劇的な変化を見ることができました。
抽選倍率が高く、外れてしまったみなさんには申し訳なかったのですが、セミの羽化はこの季節の夜7時半頃に樹木の多い公園などに行けば必ず見ることができます。家の近くなどでぜひ観察してほしいですね。
(生物担当学芸員)