このところ、道路際などに大きなイネ科の植物が穂を伸ばしているのをよく見ます。
一見すると、細長い葉や穂の大きさなどから、ススキかな?と思われるかもしれません。しかし、穂の1粒をよく見てみると・・
どうやらススキとはだいぶ雰囲気が異なります。
ちなみに“本物の”ススキはこちらです。
穂を拡大すると、長い毛が密生しているのがわかります。
上の2枚の写真の植物は、セイバンモロコシと言います。セイバン(西播)とは、西の辺境というような意味ですが、あまり良い言葉とは言えませんね。ヨーロッパや中東原産の外来植物で、戦後すぐくらいに入ってきたと言われています。モロコシと名につくとおり、トウモロコシの仲間ですが、食用にはなりません。古来親しまれてきたススキと間違えて、十五夜の際に飾らないよう、お気を付けください。
(生物担当学芸員)