2023年度博物館実習・歴史分野~橋本駅北側の探訪~

皆さん、こんにちは!相模原市立博物館の歴史分野実習生です。
私たちは実習5日目の8月19日に、橋本駅北側にて探訪を行いました。
今回はその中で印象に残ったポイントをご紹介していきます!

8月の猛暑の中での探訪でした

はじめに、駅から歩いて約4分の場所にある「橋本駅ゆかりの碑」を訪れました。
そもそも橋本駅は、横浜鉄道(現在のJR横浜線)敷設当初の駅に含まれていなかったのですが、地元の有志の尽力により設置が決まりました。大正15(1926)年に相澤安右衛門が駅設置の由来を記した碑には、「風かほる駅やむかしの桑のはた」の文が刻まれていました。蚕の餌となる「桑」の文字があることから、相模原は養蚕が盛んだったことが感じられますね。
駅周辺の開発が進むとその碑は相澤家に移され、現在この場所には「橋本駅設置に関するゆかりの処」の碑が残されています。

橋本駅設置に関するゆかりの処

商店街の脇を抜けて緑の中に入っていくと、臨済宗建長寺派で鎌倉市にある建長寺(けんちょうじ)の末寺である香福寺(こうふくじ)が見えてきます。
境内には市指定の保存樹木である樹齢400年以上の「高野槙(こうやまき)」がそびえ立っており、池には鯉や亀が見られる緑豊かな寺です。

橋本山香福寺

また、香福寺近くの国道16号線沿いには、天保14(1841)年に起きた火事が止まったという伝説から、火伏の神様である秋葉大権現が祀られています。

秋葉大権現の石碑

香福寺からしばらく歩くと、町田市と相模原市の間を流れる境川に近い瑞光寺(ずいこうじ)が見えてきます。
瑞光寺は曹洞宗の寺院であり、江戸時代に寺子屋が開かれていました。
明治時代に入ると、旭小学校の前身である本然学舎(ほんねんがくしゃ)が開校し、現在はその記念碑が入口にあります。

瑞光寺の入口

関東大震災からちょうど100年の今年は、地域の歴史だけでなく、地域の災害史や災害に関する伝承に触れてみるいい機会かもしれません。

(歴史分野実習生)

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