2023年度博物館実習・歴史分野~資料保存・整理~

皆さん、こんにちは!相模原市立博物館の歴史分野実習生です。
本日の実習では、博物館に新たに寄贈された資料の整理を経験豊富な資料整理員の方と一緒に行いました。

資料を封筒に入れる様子

中性紙箱を組み立てる様子

まず、使用した道具類について紹介します。中性紙封筒と中性紙箱、鉛筆とカッターを主に使いました。紙資料を安全に保存するために中性紙が用いられ、中性紙箱は組み立てから行いました。

カッターは資料が中性紙封筒に入りきらない場合に使用し、一辺を切り開いてファイル状にします。また、鉛筆はペンと異なり、資料をインクで汚損する危険性が少ないため使用することが多いです。

資料整理は以下の手順で行いました。

①受入時に資料が入っていた箱に、どのような形で置かれていたのかを写真で記録する。
②受入時の状態を複数人でスケッチする。
③中性紙封筒に仮番号をふる。
④資料を中性紙封筒の中に入れていく。
⑤封筒に入れ終わったら、仮番号1番から順に資料の情報を書いていく。
⑥情報記入が終わったら、PCの目録に資料の情報を入力する。
⑦中性紙箱を組み立て、PCへ入力し終わった資料を中に入れていく。
⑧収蔵庫にしまう。

資料を中性紙箱に入れる様子

資料整理の手順は、資料の状態や性質によりこの限りではありませんが、本日は初心者向けにわかりやすく、丁寧に教えていただきました。実物の資料を触りながら整理していると、興味深い記述が多く見つかり、大変貴重な経験を積むことができました。しかし、ベテランの資料整理員の方は、今回私たちが資料整理した倍の量を短時間で整理することが可能だということを聞き、とても尊敬するとともに、私たち歴史分野実習生ももっと精進していきたいと改めて思いました。

今回の資料整理の経験を通して、受け入れた資料を活用できる状態にするには、大変な労力を必要とすることを実感しました。目録作成を行うことで、展示や博物館資料として幅広く利用されることに役立つと分かり、資料整理の重要性を学びました。

(歴史分野実習生)

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