蛸の足?

9月5日、なかなか秋らしい気温にならない中、緑区の相模川へ植物の調査に行きました。目的はこちら、タコノアシです。

タコノアシ

「蛸(タコ)の足」という奇妙な名前の由来は、この特徴的な花の付き方を、吸盤のついたタコの足に見立てたものです。ただし、さすがに8本もついているものは無く、だいたい3~4本ですが・・。特徴的な姿から想像がつくように、最新の植物分類ではタコノアシ科という独立した科となっています(かつてはユキノシタ科に無理やり?入れられていました)。

タコノアシの花

絶滅危惧種ではありませんが、自然度の高い河原や休耕田など、やや不安定な立地を好むため、市内でも分布が限られています。
すぐ近くには、ゴキヅルが咲いていました。こちらは絶滅危惧1B類(神奈川県レッドデータブック)です。

ゴキヅルの花

以前このブログでも紹介しましたが、重要な自生地なので、毎年生育状況を確認しています。タコノアシもゴキヅルも果実が特徴的なので、秋も深まってきた頃にまた訪ねてみようと思います。
(生物担当学芸員)

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