二十四節季の寒露(かんろ)の10月8日を過ぎてから、突然秋がやってきた感があります。博物館のまわりの植物も、慌てて秋の装いをまとうかのように色合いを変えています。
ヌルデの葉が、渋い色合いになってきました。
ひと足早く赤く色づくウルシの仲間なので、間もなく見事な紅葉を見せてくれるでしょう。
こちらはカラスノゴマです。先月「まぎらわしい植物名」として紹介した黄色い花が終わり、果実が実りました。
ススキの穂がだいぶふわふわになってきましたが、中には花をつけているものもありました。
どこが花?と思われるかもしれませんが、穂から垂れ下がっているのは雄しべで、花びらこそありませんが、これがれっきとした花です。
こちらはフェンスに絡みついていたヤブマメ。秋空のような清々しい色合いです。
雨と秋晴れが交互にやってくるので、植物の季節の進み方が加速しているように感じられます。見逃さないように注意深く秋の花を堪能したいですね。
(生物担当学芸員)