10月18日、相模原市緑区の相模川の河原や周辺の水田地帯で、博物館を拠点に活動するボランティアグループである相模原植物調査会のみなさんと植物調査を実施しました。地域植物相を把握する上で、この時期に確認すべき重要な植物を確認してまわりました。
まずは、カワラハハコです。
大きな河川中流部の河原特有の植物ですが、2019年の台風19号で大群落が流失して以降、なかなか群落が回復しません。わずかな株が残っているのですが、外来植物に負けそうでちょっと心配です。
こちらは少し離れた場所で確認したタコノアシです。以前、このブログで花を紹介したのですが、果実が実ると赤く染まり、ゆでだこのように見えます。
こちらはホシクサです。かつては水田周辺にたくさんあったと考えられていますが、現在は限られた水田でしか見ることができません。
希少な植物だけではなく、こんな植物も。特定外来生物のナガエツルノゲイトウです。
明らかに株数が増えており、要注意ですね。
さらに、植物調査をしていたらこんな昆虫も。マメハンミョウです。
うっかり触れて怒らせると、皮膚に炎症を起こす液を分泌します。ちなみに、在来の生物です。
そんな観察も含めて、秋晴れの下で気持ちの良い調査となりました。
(生物担当学芸員)