5齢になって8日、すでにほとんどのカイコが繭をつくりはじめました。
「簡易型吊りまぶし」は大賑わいです。一番早い個体はすでに中身が見えないくらいに厚くなり、完成間近というところですが、昨晩まぶしに移した個体はまだ中が透き通って見えます。今朝移した個体は、まだまぶしに落ち着かずにウロウロしています。
いくらじっくりと見ていても、どうしてあんなきれいな形の繭ができるのか、やっぱり理解できません。神秘ですね。
2頭が入ってしまったところは、丸い形の「玉繭」になります。これは製糸の工程では撚り機にかけられないので、お湯でほぐしてひろげます。これが、真綿のもとです。
展示もすでにモリモリ食べている個体は引き上げて、こんな容器に入れたものをお見せしています。
はじめこれは、羽化させる個体を雌雄分けておくために隔離したのですが、繭をつくるようすが全方位でつぶさに見られてとてもきれい!ということで、思わぬ演示方法を発見してしまいました。動いているカイコを見られるのも、今週が最後です。カイコ展示のファーストステージもクライマックスとなりました。
(生物担当学芸員 秋山)