10月21日午前、麻布大学動物応用科学科の3年生25名が実習実験室に集まりました。当館で野生動物学実習を行うためです。
まずは生物担当学芸員から、博物館における生物標本の意義について講義を受け、その後、お隣の樹林地で植物採集を行いました。野生動物学実習ですが、動物の生態を知るには広く生物の分類群について知る必要があるため、植物標本の作製も体験してもらいます。
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野外で植物採集
できるだけ多くの情報が入るように標本を採集します。
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押し葉をその場で作製
室内に戻ってから、押し葉を整え、標本ラベルを記入しました。
そしてお昼休みを挟んで、午後は鳥類の標本を使った実習です。各机上に、いくつかの種類の鳥類標本(本はく製)が並びます。この標本をよく観察して、パーツごとのスケッチを行います。
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じっくり観察、そしてスケッチ
10分間の間に1つのパーツを描き、机を移動して、別のパーツをスケッチします。
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しっかり描けています
観察して気づいたこと、スケッチしてみてさらに気づいたことを書き留めておき、それを1人ずつ発表してもらいました。
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鋭い観察眼です
みなさんしっかり観察して、足指の付き方や嘴(くちばし)の形、羽根の重なり方など、さまざまなことに気づかれていました。
文献やインターネットの情報ではなく、今目の前にしている標本からどのような情報を読み取るかを体験してもらいました。
生物を扱う学科のみなさんだけあり、とても熱心に長時間の実習をこなしてくれました。
(生物担当学芸員)