本格的な冬シーズンの始まりです。
星空の観察をする時には、寒さ対策として防寒着やマフラーなどを着用したり、
カイロなどを使用するとより効果的です。
今月オススメの天文現象に「ふたご座流星群」があります。
街明かりが少ないところであれば、今年は観測条件が良いため、極大時(※)には1時間に80個前後の流れ星が見られると予想されています。
(※極大時<きょくだいじ>とは、流星群自体の活動が最も活発になる時期)
流れ星は大きく分けて2種類あり、「散在流星(さんざいりゅうせい)」と「流星群」があります。散在流星は、宇宙であちこちに漂っている塵の粒などが地球に飛び込んでくるもので、いつ流れ星が現れるのか予想がつきません。
対して流星群は、毎年決まった時期に現れるので、流れ星を見る絶好のチャンスです。
ふたご座流星群は毎年12月15日前後にピークを迎え、見ごろとなる流星群です。
夜空でふと見かけた時に、ついお願いごとをしたくなる流れ星。
その正体は何なのでしょうか。
流れ星は宇宙に漂っている数ミリから数センチくらいの小さな塵などが、
地球の大気に飛び込んできた時に、塵などが大気と一緒に光る現象です。
上空100km あたりから光り始め、そのほとんどが上空70kmあたりで燃え尽きます。
上空で燃え尽きずに、地上に落ちてきたものは「隕石」と呼ばれます。
流星群の元となる塵は、主に彗星がまき散らしたものです。
彗星が通った道は「ダストトレイル」と呼ばれており、沢山の塵が漂っています。
この中を地球が横切ると、そこに漂っていた沢山の塵が、地球の大気に飛び込みます。
地球が太陽の周りを1年かけて1周する通り道に「ダストトレイル」がある場合、
そこを横切る度に流星群となり、毎年ほぼ決まった時期に多くの流れ星を見ることができます。
ふたご座流星群を見るときは空全体を眺めると、より多くの流れ星が見つけられます。
防寒対策を万全にして、寝転んで見ると、楽な姿勢で流星群を楽しむことができます。
くれぐれも無理をせず、流れ星を観察してみてください。
(当館プラネタリウム解説員)
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