冬の夜空には多くの一等星が輝いています。
この中の星をいくつか結ぶことで、この時期の夜空のシンボル「冬の大三角」と「冬のダイヤモンド」を作ることができます。
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冬の大三角
(相模原市立博物館天文クラブ会員 撮影)
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冬のダイヤモンド
(当館職員 撮影)
そして、そのいずれにも使われていない一等星、
それが今回ご紹介する「カノープス」です。
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相模原から見たカノープス
(当館職員 撮影)
この時期、南の空で見頃になるカノープスですが、相模原市内から見る空では、地平線に近いところまでしか昇りません。そのため、相模原市内で目にする際は、南の低い空が見渡せるところを探す必要があります。
カノープスは全星座の中で二番目に明るく輝く白い星です。しかしながら、相模原市内から実際に目にすると少し暗めの赤っぽい星として見えます。空の低い位置に見える星は、夕日が赤く見えるのと同じように地球大気の影響などにより、本来の明るさや色と比べて暗く赤っぽく見えるようになります。
カノープスを見つけるには、冬の大三角や「シリウス」を目印に使うと探しやすくなります。
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カノープスの探し方
(当館職員 撮影)
また、見頃となる時間はわずかなため、南の空に昇る時間帯を調べておくのも大切です。相模原市内の空で、カノープスが真南に見える時間は以下になります。
1月20日 22時07分頃
2月1日 21時20分頃
2月10日 20時45分頃
2月20日 20時06分頃
中国では、カノープスを見た人は長生きできると伝えられています。
めったに見えないことから、このような伝説が作られたのかもしれません。
今月と来月はカノープス探しにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
(当館プラネタリウム解説員)
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