昨日、通勤途上で見かけた風景。
フェンスに「これでもか!」という位ネコハグモの網がついていました。数えてみると、20メートルほどの距離に77頭。ほとんどが幼体です。
1週間ほど前の写真てす。中央やや右奥に写っているのが母グモ。下の方の白くて丸いものが卵のうです。赤くて小さな子グモが数頭見えます。
このクモの卵のう1個当たりの卵数はせいぜい数個です。複数の卵のうをつくりますが、普通は何日かずつずれて孵化するので、これほど集中して現れるのは珍しいと思います。急に暑くなったのと同時くらいなので、それを待っていたのかもしれませんね。
もう1種類、最近よく見かけるクモ。
ナガコガネグモの幼体です。ここ3年の間ではそれほど見かけませんでした。こちらは1つの卵のうの中に数百(800から1500という記述があります)の卵を産む種なので、たまたま近くに卵のうがあったという事なのかも知れません。
これだけたくさんの個体も、季節が進むにつれて、数が減っていきます。理屈の上では、1腹からオスメス各1頭が残れば種は存続できるわけですが、毎日見ていると、どこへ消えたのか不思議な気がします。(学芸班 木村)