先日のこのブログで、中庭のカザグルマが開花したらお知らせしますと書いたのですが・・確かに開花はしました。
ただ、つるがうまく近くの樹木に絡みつかず、地面に近いを這っていたため、低い位置に咲きました。そうした花はかなりの確率で、咲いたと同時に虫食いだらけになってしまいます。つぼみのうちから穴を開けて食べてしまうイモムシもいるのですが、上の写真を撮影した時、ちょうど花の上にダンゴムシが乗っていました。ダンゴムシは基本的に湿り気のある地面を好むので、こんな花の上に乗っかっている理由は一つしかありません。
雄しべの先端をもぐもぐと食べているようでした。カザグルマはキンポウゲ科の植物で、この仲間の多くが花弁を持ちません。カザグルマも、白く花弁のように見えるのは萼です。この萼が穴だらけなのもダンゴムシのしわざかどうかはわかりません。しかし、地面に近いところに咲くとこうなりやすいところから、ダンゴムシの食べ痕であることが疑われます。引き続き、観察を続けたいと思います。
系統保存のために博物館の公用車駐車場脇で栽培している株は、きれいに咲いています。
中庭の株も、少し高い位置につるを伸ばせるよう、花が咲き終わったらつるを調整しようと思います。
(生物担当学芸員)