相模原市立博物館では毎年夏に大学生の博物館実習を行っています。しかしそれ以外にも、大学の学芸員課程の授業の一環として当館を利用した見学や実習も受け入れています。5月18日午後、その一つとして、博物館から最も近い場所にある大学、青山学院大学から学生が実習のために来館しました。「博物館実習Ⅰ」という、上記のような本格的な学外実習の前に、必要最低限の知識とスキルを得るための講座です。
まずは、掛け軸の取り扱いです。
当館の歴史担当学芸員から、掛け軸を広げて、掛けて、外して、収納するまでの手ほどきを受けます。
使用するのは本物の掛軸なので、やや緊張しながらの作業です。
そして、こちらは梱包実習です。資料を安全に運搬するために必要不可欠な技術です。
梱包方法は、ただ一つの正解があるわけではなく、資料の形状や状態に合わせた梱包を行う必要があります。資料をよく観察した上で、方法を考えながら作業します。
こちらでは、展示の際の資料の固定方法を紹介しています。
不自然ではない形で、なおかつ資料へダメージが無いように固定する工夫について解説しました。
最後に、収蔵庫の見学です。
博物館の収蔵庫の様子だけでなく、資料を保管する上での方針や意義についても説明しました。
事前にこうした博物館の専門技術やバックヤードを見ておくことで、実習先の博物館でどのような立ち振る舞いをすべきか、イメージしやすくなることでしょう。
(生物担当学芸員)