令和6年度地質学講座 3回目

6月9日(日)に令和6年度の地質学講座の第3回目を開催しました。相模原市緑区の青山親水公園付近で古第三紀(約3千万年前)の相模湖層群の地層を観察しました。

神奈川中央交通の道志橋バス停からスタートして青山親水公園へ向かいました。

この辺りの相模湖層群の地層は、地殻変動により褶曲(しゅうきょく)して大きく波打っています。そのため地層の向きが狭い範囲で目まぐるしく変わります。青山親水公園へ向かう途中の道沿いで、地層の向きが変わる様子を確かめながら歩きました。

青山親水公園では、道志川に張り出している岩場で相模湖層群の泥岩を観察しました。もともと海底で水平に堆積した地層が、地殻変動によりほぼ垂直になっています。

青山親水公園の対岸では、砂と泥が交互に海底で堆積した地層を見学しました。ここの地層もほぼ垂直に立っています。まず、泥と砂が数センチ間隔で交互に堆積している様子を観察しました。

ここでは、1メートルを超える厚さの砂岩の地層も見られます。

最後に道志川の川原に降りて相模湖層群と丹沢山地をつくっている地層の境界付近を見学しました。川が深くて近づけないので対岸からの観察です。写真の左端あたりが地層の境界です。

一瞬だけ小雨がぱらつきましたが、ひどく降られることもなく、この日も無事に野外観察会を終了することができて良かったです。

第4回目の最終回は相模原市立博物館でまとめの講義を行います。

(地質担当学芸員)

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