6月13日、緑区の佐野川地区へ動物調査へ出かけました。その際、地元の方とお話ししていると、上空からなにやら切羽詰まった鳴き声が聞こえてきます。見上げると、ツミのまわりをツバメが群でスクランブルしていたのです。
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ツミ(右下)のまわりを飛ぶツバメ
ツミは先日、このブログでも紹介した小型のタカで、小鳥を主食としています。写真を拡大してみると、がっしりと足につかまれた小鳥が見えます。
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獲物をつかんで飛ぶツミ(メス成鳥)
どうやら、ツバメの、おそらく巣立ったばかりのヒナを捕まえたのでしょう。親や、近隣のツバメが怒ってツミへモビング(疑似攻撃)をしかけているようです。
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今年生まれのツバメ 喉の赤味が淡く、尾の燕尾が短い
巣立ち直後は、野鳥にとって最も危険な時期です。一方、ツミも繁殖期なので、食糧の確保のために懸命です。野生の厳しさを改めて感じるこの頃です。
(生物担当学芸員)