先日の宮ケ瀬湖畔での調査の折、橋の欄干から湖面を覗くと何やら大きい魚が泳いでいるのを見つけました。
双眼鏡で見てみると、なんとオオクチバス(ブラックバス)だと分かりました。
それも、体長40cm以上はありそうな大型の個体です。
その視線の先には小魚(おそらくウグイの幼魚)の群れが泳いでいます。
どうやら餌として狙いを定めているようです。
逃げる小魚の群れと追うオオクチバスの駆け引きは数分間続きました。
しかし、追うオオクチバスの動きはずいぶんゆっくりです。
おそらく本気で採餌をしようとは思っていなかったのでしょう。
小魚の側は生きた心地がしなかったでしょうが…。
しばらくすると、追いかけっこに飽きたのか、オオクチバスは悠然と泳いでいきました。
オオクチバスは、魚類をはじめとした在来の生物の捕食等を通じ生態系に悪影響を与えることから 特定外来生物に指定されています。
その強い侵略性の一端を垣間見るような出来事でした。
(動物担当学芸員)