通勤途中に博物館お隣の樹林地を通ると、何かしらこのブログのネタがみつかります。今朝は、先日アップしたアオバハゴロモの幼虫を撮影したのと同じクズの葉の上に、マメコガネがとまっていました。
緑光沢に茶色の翅、写真ではほとんど見えていませんが、脇腹の白黒縞々模様がとても美しい甲虫です。そして、いつも笑ってしまうのが、カメラを近づけたり、あるいは風で葉が揺れたりするだけで、こうしてピンっと後ろ脚を上げるのです。
なんだか体操選手が平均台でキメのポーズをとっているみたいですが、ずんぐりしたマメコガネがやると、パロディにしか見えません。それにしてもどうしてこんなポーズをするのでしょう。シチュエーションから想像すると、威嚇?・・。しかし、少なくとも人間にはまるで効果がありません。鳥や肉食昆虫にはなにがしかの効果があるのかな。それとも威嚇ではない何か意味があるのか・・。うーん、今朝もはてなマークを背負い込みながらの出勤となりました。
ちなみにこのマメコガネ、北米では「ジャパニーズ・ビートル」と呼ばれています。20世紀初めに日本から北米へ入り込んで爆発的に分布を広げ、トウモロコシなどを食害する典型的な外来害虫となってしまいました。クズも同様に、日本から入り込んだ外来雑草として北米に広く分布しています。上の写真も日本では自然な生物風景ですが、ところ変わればインベーダーの組み合わせということになります。
(生物担当学芸員 秋山)