中央支援学校の児童と自然観察

5月24日、博物館にとても近い場所にある神奈川県立相模原中央支援学校小学部から、お二人の児童が来館されました。ともに視覚障害教育部門に在籍されています。自然観察は、視覚だけで行うものではなく、むしろ他の感覚を駆使するほど楽しく、深くなります。今回は、主に触覚で生きものを観察することにしました。まずは、博物館の前庭で、いろいろな葉を触ってみました。

お天気にも恵まれたので、前庭で葉の感触を確かめました

始めはちょっとおそるおそるでしたが、慣れてくると、つるつる、ざらざら、ふかふかなど、率直な感想を聞かせてくれました。表面だけでなく、葉の縁のギザギザなども確認できました。

お気に入りの葉っぱも見つけられたようです

いろいろな葉を触って違いを確認した後は、館内に入り、動物の観察です。今回は以前、観覧者が自由に触れるように作成したヤマドリとカルガモのはく製、そしてタヌキのはく製を触ってもらいました。

ヤマドリのはく製を隅から隅まで触ってもらいました

初めて触れる鳥や哺乳類のはく製に、児童のみなさんもちょっと興奮気味でした。

タヌキの毛並み、とても気持ちよかったそうです

ヤマドリとカルガモの足指の違いも正確にとらえてくれました。

ヤマドリとカルガモの足指の違いを確認

今回は理科の授業でしたが、博物館資料を使ったこうした授業は社会科や国語など他の教科でも実施できるはずです。今後も視覚障害教育部門のスタッフのみなさん、児童のみなさんと連携しながら可能性を広げて行きたいと思います。
(生物担当学芸員)

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