7月6日(土)、相原公民館で開催された歴史講演会「相原の歴史を知る」の講師を務めました。
相原の歴史をさぐる会と相原公民館の共催によるこの歴史講演会は、本年度2回開催を予定しているそうで、そのうちの1回目の講師を当館学芸員にご依頼いただきました。
今回は先方たっての希望により、平安時代末~鎌倉時代初め頃に相模原市域に進出し、活躍した武士団「横山党」をメインテーマとして、副題に「“おもに”相模原市内の横山党伝承地めぐり」と付けました。
何故「おもに」かというと、横山党の根拠地は八王子市元横山町とされており、相模原市域で勢力を拡げた頃には、近隣の他の地域にも進出しています。せっかくの機会なので、今日にも残る横山党伝承地について、お隣の町田市や上野原市なども合わせて紹介しようという目論見です。
また、令和4(2022)年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に主要人物の1人として登場し、横山党粟飯原(あいはら)氏の娘を妻とした和田義盛(わだ よしもり)も関連深い人物として紹介しました。市内中央区上溝には、和田義盛ゆかりの地として「和田坂」・「藤橋」にその名を残しています。
伝承地紹介では、ご興味を持たれた方が実際に現地を探訪できるよう、各伝承地の概説とともに、写真や近隣マップを掲載しました。その甲斐あってか、講演後に相原の歴史を探る会会員の方から「とてもわかりやすい資料で、実際に自分でも足を運んでみたいと思った!」と、うれしいご感想をいただきました。
当日は、当初の想定を大きく上回る84名にご参加いただきました。小学生からご高齢の方まで幅広い年代が市内外からお越しになり、歴史に関心を持つ多くの方との素晴らしい交流の機会となりました。
ところで、日本気象協会が先日発表した予想によると、関東地方の梅雨明けは平年並みで7月21日頃になる見込みとのこと。ただし、夏のお出かけは熱中症対策を万全に、くれぐれも無理せず行ってください。
(歴史担当学芸員)