8月7日は二十四節気の立秋でしたが、気温からは一向に秋の気配は感じられません。しかし、立秋あたりを境に、初夏に咲いていた花から、真夏や初秋に咲く花へと移り変わります。すでに少し前から咲き始めていますが、こちらはヘクソカズラです。
全草に湛えた強めのにおいに由来しますが、それにしてもずいぶんとひどい名前です。見てのとおり、花はとても可憐です。
こちらはヤブランです。
博物館の前庭に特に多く、もう少しすると一面、この薄紫色に染まりそうです。
そして、写真を撮ろうと待ち構えていたのに、うっかり忘れて花期を逃してしまったものもあります。オオウバユリです。梅雨の間が見ごろの花なので、もう花が散ってしまっていました。
ここ数年、博物館の裏手(一般の方が入れない場所です)で株が増えてきました。わずかに咲き残っていた1輪が下の写真ですが、典型的な咲き姿ではないので、また来年に持ち越しです。
これから、キク科など秋の花が咲き始めます。樹林の中もまた賑やかになりそうです。
(生物担当学芸員)