先日、市内南区のある公園近くを歩いていると、ヒマラヤスギのてっぺんあたりを4羽のカラスが飛び回っていました。
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若いハシブトガラス
ケンカでもなく、何か明確な目的があるようにも見えなかったので不思議に思い、しばらく観察してみました。どうやらこれは「遊んでいる」ようでした。
鳥の中でも知能が高いと言われるカラスの仲間は、しばしばこうして遊ぶことが知られています。この時も、若い(おそらく今年生まれた)ハシブトガラスが、ヒマラヤスギの頂(いただき)をめぐって陣取り合戦のようなことをやっていました。
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陣取り合戦?
風が強い日だったので、向かい風を利用して1羽がとまると、別の個体がちょっかいを出して飛び上がり、その個体がとまる・・ということを5分以上繰り返していました。
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てっぺんは安定しないので、長くとまっていられないようでした
そのうち飽きたのか、近くの草地へ飛び去って行きました。カラスは高いところから物を落としては空中で拾い上げたりといった繰り返し行動もよく観察されますし、様々な遊びをします。子どものころからこうした行動をとおして、群での行動や食べ物の探索などの技術を習得していくのかもしれません。
(生物担当学芸員)