日本鳥学会大会に参加しました

9月13日~16日まで、東京大学農学部を主会場として日本鳥学会2024年度大会が開催されました。日本の鳥学の最前線を知ることができるとても刺激的な大会です。

東京大学農学部(弥生キャンパス)で開催されました

学会というとプロの研究者の集まりのように思われがちですが、学生はもちろん、アマチュアの研究者もたくさん参加します。特に鳥学会は若い人の比率が高いように思われます。小学生から高校生の年代も数百人参加していたとのことで、こうした年代によるポスター発表もたくさんありました。
当館学芸員も、自由集会「博物館施設の標本製作の現状と課題」の中で、「若い人を博物館に呼びこめる!ホネホネ活動」と題した事例報告を行いました。

満席となった自由集会の様子

当館の標本製作ボランティアグループの「さがみホネホネ団」の活動の経緯や、これに近隣の大学生や高校生がたくさん参加してくれていることなどを紹介しました。終了後に「自分も活動に参加したい」との声を多くいただくことができました。
そして、今年の大会の目玉の一つがこちら「日本鳥類目録第8版」の刊行です。

日本鳥類目録改訂第8版

12年ぶりとなるこの改訂版は、大会に合わせて販売開始となりました。「鳥類目録」とは一般に馴染のない書籍だと思いますが、鳥学に関わる人にとっては必携の書です。というのも、日本に分布する鳥類の学名や、仲間分け(科のくくり方)とその並び順(分類順)は基本的にこの目録に準拠することになっているからです。ちなみに、市販の図鑑もこの目録に従って配列や科名、学名などを記載しています。
分類学や生態学、発生学、病理学など、様々な切り口からたくさんの研究発表が行われただけでなく、研究機器のデモンストレーションや鳥グッズの販売、野外観察会など盛りだくさんの内容で充実した4日間でした。
(生物担当学芸員)

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