生きものミニサロン「飛ぶタネのモデルを作ろう!」を実施しました

9月21日は毎月恒例の生きものミニサロンの実施日ですが・・9月というのに外があまりにも暑いので、エントランスで実施することにしました。今回のテーマは「飛ぶタネのモデルを作ろう!」です。タンポポの綿毛に代表される風散布植物は、滞空時間を長くする様々なしくみを持っています。それを簡単な工作で再現するモデルを作ります。参考にする植物のタネはこちら、ニワウルシとモミジ(オオイタヤ)です。

ニワウルシ(左)とオオイタヤ(右)

参加者のみなさんに、実際に落として見本を実感してもらいました。

本物でまずは確認

ニワウルシは、それ自身が回転しつつ、渦を巻くように回りながら落ちる二重の回転をします。それを再現するモデルは、ごく簡単な工作でできます。

ニワウルシのモデル

幅1センチメートル、長さ20センチメートルほどに切った紙を、真ん中付近で合わせてホチキスでとめるだけです。とめる位置を真ん中から若干ずらすのがコツで、これによって二重の回転を再現できます。
続いて、モミジのタネです。ヘリコプターのローターのようにクルクルと回転するには、幅2センチメートル、長さ7センチメートルほどの紙を下の写真のように折って、先をクリップでとめるだけです。

モミジのモデル

そのままストンと落ちてしまうこともありますが、うまく落ちると、本物そっくりの回転をします。
みなさん上手に回すことができました。
続いてははこちら、南半球に分布するつる植物の、アルソミトラのタネです。

アルソミトラのタネ

薄い膜を入れると長さ10センチメートル以上あります。高い位置から静かに手を離すと、空中を滑るようにグライディングします。これを再現するには、薄手の梱包材を使います。

アルソミトラのモデル

型紙に合わせて切り取った後、中央におもりのセロテープを重ねて貼るのですが、この調整がなかなか難しく、みなさん苦労していました。

梱包材を型紙に合わせて切ります

小さなお子さんも挑戦

貼るのが1枚違うだけで飛び方がかわるので、何度も試しながら調整していました。それでもみなさんうまく飛ばすことができていました。最後に、本物のアルソミトラを飛ばすと、すぅっと柔らかく飛び、みなさんから歓声が上がりました。やっぱり自然はすごい!
次回は10月19日(土)12時から実施します。お楽しみに!
(生物担当学芸員)

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