甲州道中歴史講座を開催します!

甲州道中(甲州街道)は江戸幕府のもと整備された五街道のひとつで、江戸と信州諏訪を結ぶ主要な街道です。街道筋に設けられた宿場のうち、相模原市域には小原・与瀬・吉野・関野の4か宿がありました。
なかでも、本陣(=大名などの身分が高い者が宿泊する施設)建物が県内で唯一現存する小原宿は当時の名残が色濃く、その貴重な姿を今に伝えています。このほか、当館所管施設である「吉野宿ふじや」など、甲州道中には数々の見どころがあるのです。

そして、このたび「甲州道中」をメインテーマとした全4回の歴史講座を当館で開催する運びとなりました。題して、「相模原市×日野市 甲州道中本陣連携事業 甲州道中歴史講座」です。

相模原市×日野市 甲州道中本陣連携事業

「相模原市×日野市」と冠しているとおり、本歴史講座は本市(当館、文化財保護課)と日野市ふるさと文化財課との連携事業です。
甲州道中の日野市域には「日野宿本陣」があり、ともに各都県で唯一現存する本陣建物を有するという共通点から、縁あってこの自治体間連携が実現しました。

小原宿本陣

日野宿本陣

各回講師を招き、甲州道中及び小原宿・日野宿の歴史や、本陣建物の建築史上の特徴、幕府による街道整備など、様々な角度から講演会形式で連続講座を行います。概要は以下のとおりです。

第1回「相模国甲州道中と小原宿本陣」  令和6年10月20日(日)
講師:原 和之さん(相模原市立博物館 市史資料調査員)

第2回「武蔵国甲州道中と日野宿本陣」  令和6年11月17日(日)
講師:金野 啓史さん(日野市ふるさと文化財課課長(学芸員))

第3回「建築史からみた本陣建物」    令和6年12月22日(日)
講師:海老澤 模奈人さん(東京工芸大学教授/相模原市文化財保護審議委員)

第4回「江戸幕府の五街道政策と甲州道中」令和7年1月19日(日)
講師:菅原 一さん(国文学研究資料館 プロジェクト研究員)

会場:相模原市立博物館 地階 大会議室

時間:午後1時30分~3時30分(受付は午後1時~)

定員は各回先着200名、いずれも参加無料です。ぜひご参加ください!

また、以前このブログで紹介した歴史分野実習生展示「甲州道中と明治天皇巡幸」は、本事業の一環として位置づけています。

実習期間中に実施した展示解説の様子

今週末に控えた第1回目の歴史講座当日は、本展示も当館エントランスにて開催中ですので、あわせて講座の前後にご観覧いただけますと幸いです。

(歴史担当学芸員)

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