12月初旬になって、やっと雪虫が飛ぶようになりました。
雪虫とは、アブラムシの仲間の成虫のうち、翅(はね)を持ち、白い蝋(ろう)状の分泌物を体にまとったものの総称です。フワフワと飛ぶその姿を雪に見立てたとも、北方では初雪の頃に飛ぶからとも言われています。
関東地方では、上の写真のタイプの毛の長い雪虫は例年、11月下旬に出ます。今年は晩秋まで気温が高かったせいか、1週間から10日ほど遅く出てきました、
じつは、11月初旬に飛ぶ雪虫もいて、そちらは白い部分が短めなので、ちょっと雪虫と表現するには物足りない気がします。
どちらも異なる種類だと思われますが、アブラムシ類の分類は不明の点が多く、種類までは特定できません。もしかしたら、どちらのタイプの雪虫にも複数の種類が含まれているかもしれません。
博物館の前庭の紅葉がピークを迎えています。風ではらはらと落ちる葉も美しく、西日が差すといっそう輝きます。
ちょっとフォトジェニックな(写真映えする)風景です!まもなくこんな色合いも消えてゆくはずなので、この週末ご来館の方は、ぜひ目に焼き付けて、あるいはスマホなどで写真を撮られてはいかがでしょうか。
(生物担当学芸員)