2月22日、中央区田名地区にある農業用水路の清掃に参加しました。なぜ用水路の清掃をするのかというと、この用水路には、ゲンジボタルが生息しているからです。しかも、ここのゲンジボタルは一貫して自然のまま、幼虫の餌のカワニナを含めて、よそから持ってきたものを放流していません。正真正銘、地元のゲンジボタルなのです。その用水路の環境を保つため、田名公民館が主催して、市民や田名高校の生徒さんなどの協力を得て毎年実施しています。
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学芸員が“地元のホタル”について簡単に解説しました
昨年は最大で1000匹の成虫が舞う夜もありました。そんなすばらしいゲンジボタルの飛翔がまた見られるように、用水路内のゴミや、通水障害となる落枝などを拾い集めます。
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熱心ゴミを拾う田名高校の生徒さんたち
高校生のみなさんは、ごみ拾いもワイワイと楽しくやってくれています。そんな姿を見て大人たちもがぜん、やる気が出ます。
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楽し気に、でもしっかり仕事をしてくれた田名高生
こうして水路内を歩くだけでも、川底の石の目づまり(泥などが石のすき間を埋めてしまう状態)を解消し、ゲンジボタルの幼虫がすみやすくなるはずです。
日当たりの良い水路の脇では、ホトケノザがたくさん咲いていました。ここ最近寒い日が続きますが、日差しは春めいてきました。
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ホトケノザ
1時間半ほどで約800メートルの区間をきれいにできました。
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これは一区画分のゴミなので、全体ではこの何倍も拾いました
長靴の丈が足りず、すっかり足が濡れてしまっていても、平然としている高校生たち・・若いですね。
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濡れてもへっちゃら!
今年も初夏、たくさんのゲンジボタルが飛び交ってくれることを願い、解散しました。
(生物担当学芸員)