3月5日は二十四節気の啓蟄(けいちつ)でした。ところがお天気は一日中冷たい雨模様。虫などがはい出てくるような陽気からは程遠い天候でした。それでも春は着実に進んでいます。博物館で系統保存のために栽培しているオキナグサが開花しました。

オキナグサ(3月6日)
これは、市内の自生地で採種したもので、残念ながら一般来館者のみなさんが入れる場所にはありません。オキナグサは県内でも相模原市内の一部地域と丹沢山麓、箱根にそれぞれわずかに自生地が残るだけの絶滅危惧種です。
こちらは絶滅危惧種ではありませんが、博物館お隣の樹林地に自生しているシロバナハンショウヅルを差し穂で増やしたものです。

シロバナハンショウヅル
花はまだまだ先ですが、新芽が伸びてきました。現在はオキナグサの近くのフェンスに絡ませていますが、いずれ、来館された方にも見ていただけるよう、増やしたいと考えています。
そしてこちらは、博物館周辺の緑地を代表する花、フデリンドウです。越年して冬を乗り越えた株が、あと1か月くらい先の開花の準備を整えています。

フデリンドウ
これから次々といろいろな植物が芽吹き、花が咲くので、あわただしくなります。
(生物担当学芸員)