先日、市内の施設でイワツバメの巣が複数あるのを発見しました。
「ああ、イワツバメの巣だなあ…結構あるなあ」と、ぼんやり眺めていましたが、ふと、おかしな事に気づきました。
わらくずのようなものが、はみ出しているのです。
別な巣からはだらーん、と非常にだらしない感じにぶら下がっています。
やがて、小さな鳥が飛んできて、巣にとりつきました。ん?子育て?
すぐに飛び去ってしまったので、確認できなかったのですが、どうやら茶色っぽくてイワツバメではない様子。
そこで、エサを運んでいるならまた来るだろうと待ち伏せすることに。
案の定、しばらくすると、またやってきました。その正体は…
警戒しているのか、カメラを向けている間、じっとしていましたが、あきらかに巣に顔をつっこんで何かをやっているようでした。
博物館に戻ってから、鳥にくわしいAさんにたずねると「ああ、乗っ取りですね」と教えてくれました。
スズメはよく屋根瓦や雨戸の戸袋などの隙間に巣を作って子育てをしますが、最近の建物は隙間がないため、スズメも困っているのだという話もあるようです。
いずれにしても、他人の巣を乗っ取るとは、スズメという鳥のしたたかな一面を見た気がします。(学芸班 木村)