9/17・18の2日間、地質学会の巡検に参加してきました。
前日は台風が通過し、荒れた天気でしたが、巡検中は好天に恵まれました。
私が参加したコースは岩手県一関市周辺と宮城県南三陸町周辺の古生代・中生代の岩石を観察する巡検です。
1日目の9月17日は岩手県奥州市と一関市のカンブリア紀~石炭紀の岩石を観察しました。主な見学地点を紹介します。
何の変哲もない岩石に見えますが、5億年間の変成岩です。5億年前の岩石は日本列島では数カ所でしか見つかっていません。
こちらは後期デボン紀(約3億7千万年前)の凝灰岩で、赤紫色をしています。紫雲石と呼ばれ硯石の原石として採掘されています。
後期デボン紀~前期石炭紀(約3億6千万年前)の泥岩です。三葉虫、碗足類、コケムシ、ウミユリなどの化石が採集できました。
1日目の最後の見学地点は「石と賢治のミュージアム」です。ここには地元で採集された化石が展示されています。
「石と賢治のミュージアム」に隣接して旧東北採石工場跡があります。ここは宮沢賢治が技師として働いたことがある工場です。当時の建物や坑道が残されています。
「石と賢治のミュージアム」を後にして、この日の宿泊地、南三陸町歌津へと向かいました。宿に着いたのは午後6時30分近く。すでに暗くなっていました。
(地質担当学芸員 河尻)