地質学会巡検2日目(9/18)午後

地質学会巡検2日目、後半です。

2日目の昼食場所は前期三畳紀(約2億5千万年前)のアンモナイトなどの化石産地です。あまり保存の良くない小さなアンモナイトを採集することができました。

残念ながら写真のような立派なものは採集できませんでした。写真のアンモナイトは岩石が大きすぎて持ち出せないので現地に残されていたものです。小さく割ろうにも割れないので、誰も手を付けていません。

写真の場所にはかつて水産振興センターが建っていて、魚竜やアンモナイトの化石が展示されていたのですが、2年前の地震の津波で被災しました。今は建物は撤去されています。映っている建物は隣に建っていた魚竜館で、クダノハマギョリュウが現地保存されていますが、内部を見学することはできません。

こちらは、三畳紀の示準化石であるモノチスが密集した泥岩です。モノチスが含まれている泥岩のかけらを採集することができました。

今回の巡検の目的ではありませんが、2日目は海岸沿いを回ったので、津波被害の痕跡を見ました。

塀だけが残っている住宅です。建物は撤去されています。

画面中央やや左に映っているのは解体の方針が固まった南三陸町の防災対策庁舎です。走っているバスの窓から撮影したものです。

2日間で古生代から中生代までの岩石を見学することができ、充実した巡検でした。
また、被災地域の復興はまだまだこれからということも、強く思いました。

(地質担当学芸員 河尻)

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