昨日(10/2)は真鶴町立遠藤貝類博物館で開催された、文化財レスキューに関わる情報交換会に行って来ました。
東日本大震災で被災した陸前高田市の博物館・図書館等に所蔵されていた標本・資料の救出・復元についてのお話を伺うことができました。国や県から指定を受けているものだけが“文化財”ではありません。博物館等に所蔵されている1点1点の資料は全て、地域の歴史・文化・自然を後世に伝える重要な“文化財”です。
少人数で、会場の様子も気楽な感じですが、お話の内容はとても濃く、たいへん勉強になりました。被災地の外からレスキューに行った、または、被災地の外で標本の修復に携わった方のお話はたびたび聞く機会がありました。しかし、被災地の博物館に勤務されて、ご自身が被災されながら、文化財レスキューに取り組まれている方のお話を聞くのは、今回が初めてです。全ての言葉が心に響きました。
この情報交換会に参加して、博物館等に所蔵されている資料の重要性を改めて認識させられました。それと同時に、今後、できるだけ資料が被災しないよう、そして、もし被災してしまったら速やかに資料をレスキューできるような仕組み作りが急務だと感じました。
非常に有意義な時間を過ごすことができ、講師の方々やご準備をしていただいた方々にこの場を借りて改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。
(地質担当学芸員 河尻)