ゴミ箱に密航者?(クモ)

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今日は、市内の方から「家を取り壊すから」という事でいただいた物品の搬入がありました。
こういったケースでは今開催している「学習資料展」に使えるような「昔の暮らし」を子ども達に伝えるモノもたくさんあります。

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今日搬入したこれ、なんだかご存知でしょうか。
「なつかしい!」という方もいらっしゃるでしょう(私も子どもの頃、この上に乗って遊んだ記憶があります)。
コンクリート製の塵芥箱(ゴミ箱)です。
博物館にも既にあるのですが、蓋が破損しているので、こちらの方が美品(?)です(蓋の破損は私が乗ったせいではありません、念のため)。

ところで、塵芥箱の内部や側面にこんなものが…

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ヒラタグモというクモの住居です。
古い建物や神社の石灯篭などでよく見かけます。
「壁銭」と呼ばれることもあるそうで、平たい形をしています。
放射状に伸びている糸は「受信糸」といって、エサが通過するのを察知するセンサーの役割をしています。

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こんなクモです。体長:メス8-10mm、オス6-7mmと、小ぶりです。(写真はメス幼体)

ところで、住居以外に直径3cmほどのこんなものが…

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開けて見ずにはいられない性分。開いてみると…

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むー。このまんじゅうのようなふわふわしたのはどうやら卵のうのようです。
まだ入っているのかどうか…
しばらく様子を見る事にします。

因みに博物館に持ち込まれた資料は、収蔵庫に入る前に「燻蒸」処理をします。
早い話が資料についている虫を殺虫剤でいぶして殺してしまうわけです。
そうしないと、資料を食い荒らす虫が収蔵庫内に侵入してしまう危険があるからですが、このヒラタグモと卵は、どうやら命拾いしたようです。(学芸班 木村)

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