シンプルだけど、超難問。これに答えられる資料はただひとつ、『神奈川県植物誌』です。植物の好きな一般の県民が寄り集まり、各地の博物館へ採集標本を収め、そのデータベースを基に作られているのが『神奈川県植物誌』、そして、その膨大な調査活動をしきるのが神奈川県植物誌調査会です。今日は、小田原の神奈川県立生命の星・地球博物館で同会の役員会と総会が行われました。
総会の後には国立科学博物館の門田裕一博士による、アザミの分類についてのご講演がありました。最近、ハチオウジアザミを新種記載されたのも門田博士です。昨年、相模原市内でも確認され、相模原植物調査会のみなさんも興味津々でお話に聞き入りました。
2001年に刊行された『神奈川県植物誌』からすでに10年以上が過ぎ、次の植物誌を2017年度に刊行することで調査が進められています。プロ、アマ双方の研究者と博物館が一体となって進める植物誌、全国から期待を集めて進んでいます!
ところで今日、小田原市内を歩いていて、すてきなものに出会いました。
堤防の道路に設置されたミラーの支柱上端に、ササ(メダケ?)の葉が!地下茎で増えるこのなかま、鉄製のパイプなんてものともせずに伸びていき、ついに先端で展葉したようです。なんだか、ほこらしげなササの姿に思わず微笑んでしまいました。
(生物担当学芸員 秋山)