地質学講座3日目.厚木市七沢での野外観察

今週の地質学講座も先週に引き続き,厚木市七沢での野外観察です.
今日も野外観察日和でした.

まずは集合場所の七沢バス停で愛川層群と丹沢層群の境界となっている断層地形の観察です.
山の麓,我々が立っている場所は谷になっており,この谷は断層運動によりもろくなった岩石が削られてできたものです.

今回も丹沢山地をつくる凝灰岩の仲間を観察しました.

木陰の道を歩いて次の見学地点へと向かいます.

この林道沿いは玉ねぎ状風化が至る所で観察できます.
大小さまざまな玉ねぎ状風化の様子を観察しました.この写真はかなり大きなものです.

最後の観察地点は,七沢石の石切場.特別ゲストとして参加していただいた横浜市歴史博物館民俗担当学芸員の刈田さんより民俗学的観点から七沢石の利用について解説していただきました.刈田さん,どうもありがとうございました.この場を借りてお礼申し上げます.

この後,石切場で偶然見つけた沸石とういう小さな鉱物を観察しました.結晶は大きくても1mmくらいなので,野外では写真はうまく撮れませんでした.
下見をした時は2回ともこの地点では雨でした.そのため,よく観察できなかったので,気がつかなかったようです.やはり,野外に出かけると何回も行った場所でも行くたびに新たな発見があります.

(地質担当学芸員 河尻)

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