写真はクサグモという名前のクモの子どもです。
ご覧のように、植込み等にシート状の網(「棚網」と呼ばれています)を張っているので、網を見たことがある方は多いのではないでしょうか。
よく似た種にコクサグモというのがいますが、そちらは、もう一月ほど遅れて出現します。
このクサグモ、今は体長5mm程度で赤い色をしていますが、夏には15mm程度の茶色っぽい姿になり、成熟し、卵を産みます。
卵が入った卵のうは特徴的な多面体の形をしており、網(住居」)の奥の方につり下げられます。
子グモは卵のうの中でふ化し、越冬します。暖かくなるとすぐに網を張っているのが見られるのは、そのためです。
しかし、植込みという環境は結構過酷です。秋にはかなり大胆な刈込があり、多くの卵のうが処分されているはずだからです。
毎年ハラハラしているのですが、それでもちゃんと春には姿を現すのですから、生き物というのはたくましいというか、不思議なものです。(学芸班 木村)
雨上がりの棚網は、水滴が光ってきれいです。
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プロフィール
神奈川県相模原市中央区にある市立博物館です。1995年に開館して以来、相模原の歴史や自然を扱う総合博物館として市民に親しまれ、2019年には入館者数が300万人を超えました。また、2010年7月には、小惑星探査機「はやぶさ」の、2021年3月には後継機「はやぶさ2」の再突入カプセルの世界初公開を行うなど、お向かいにあるJAXA相模原キャンパスとの連携も深めています。
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