研修のため山梨へ。

今日は「ユニバーサルデザイン天文教育研究会分科会」のワークショップに参加して来ました。

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場所は山梨県立科学館。この館では視覚•聴覚障害者と一緒に見るプラネタリウム番組をボランティアの皆さんと制作したり、手話通訳や要約筆記のついた投影を実施しています。
今日は幼児向け番組と、手話通訳のデモンストレーションを見た後に他館の事例発表とグループ討議というメニューでした。
こう書くと「なんだ、普通の研修じゃん」と思えますが、聴覚障害のある方々も参加されており、初めて経験する状況に、グループ討議ではどうやって喋ったものかと緊張しっぱなしでした。
要約筆記の事を考えるとダラダラ喋るわけにもいかず、頭の中はフル回転です。
短い言葉で必要な情報を伝えるのって、本当に難しいですね。
でも、伝わった事を確認しながらのゆっくりしたコミュニケーションは、心地良くすらあります。日頃の情報過多、スピード過多に気づく良いきっかけにもなりました。プラネタリウム番組も、もっと伝える事を絞っても良いのかも。
討議の中で印象的だったのは「プラネタリウムに興味はあったが、解説が聞こえないから来られなかった」「初めて見て内容がわかって感動した」という意見が何度も出た事でした。こういう「来ない人の声」が聞けたことも、参加して得られた収穫です。

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こうした取り組みは少しずつ広がっているそうです。当館は…うーん、残念ながら何もできていません。今の機材ではハードル高いし、人材の確保も…と、つい言い訳じみた言葉が出そうになります。でも、何か考えなければいけませんね。とりあえず…良い企画があったら教えてください!(学芸班 木村)
※写真は山梨県立科学館の風景です。

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