お正月、三が日明けの今日、神奈川工科大学情報メディア学科白井研究室との共同事業の一環で、位置情報ゲーム「Ingress」を使ったイベントが行われました。
淵野辺駅の「宇宙兄弟」「銀河鉄道999」の看板の前に集合し、まずは駅前の「小原式日時計」のある場所へ。
急な告知だったにもかかわらず30人近い方が参加されました。
さらに鹿沼公園に移動。ここでチーム戦を約20分間。
上級者が子どもたちや初心者に教えながら、ゲームが進行します。
思い思いの位置でプレイする皆さん。ちょっと不思議な光景ですが、画面の中では共通のものを見ている…はずです。
次は、初詣イベントらしく、小惑星探査機「はやぶさ」とも縁のある新田稲荷神社へ。
ここでは市の登録文化財にもなっている「呼ばわり山」が迷子探しにご利益があるという話や、かつてこのあたりは草原であった事、近辺には鹿沼等の大きな沼地があった事などを解説し、しばし自由行動。
お参りの後は、もちろんのように皆思い思いの場所で…画面の中にはきっと共通の風景が…
続いて、JAXA相模原キャンパスへ。実は、ゲーム内に淵野辺駅前から博物館へとめぐるコース設定があり(そういうのを「ミッション」と呼び、ある程度の上級者が自分で設定できる仕組みになっています)、JAXA相模原キャンパス内にも行く必要があるのです。
中には初めて来た方もいらっしゃるので、駆け足ですが展示室も見学しました。
最後は博物館でこのイベントを開催した経緯の簡単な説明、クイズ、各種表彰など、盛りだくさんな内容でしめくくりました。
記念撮影。手前は写真ワークショップでもお世話になった、写真家の阿部さん。今回、記録撮影のため、同行してくださいました。
今回のイベントでは、途中、意図的に文化財などの説明を行いました。博物館で開催するからには、これは、外せません。
とはいえ、参加者の皆さんに聞いてもらえなければ、イベントとしてなりたちません。「場違いでは」と、やや心配しながら始めた解説ですが、皆さん真剣に聴いてくださり、励まされました。参加者の中には「民俗探訪は、よく参加しますよ。今回、興味があってIngress始めました。」という方までいらっしゃって、非常に心強く感じました。もしかしたらこの試み、これからの発展が期待できるかもしれません。
ところで今日、地下ホワイエでは市民学芸員の皆さんが「チャレンジ体験コーナー」を開催していて、博物館は大変賑やかでした。
新年早々、協働事業、ボランティア、イベント参加者…と、博物館は多くの方に支えられてスタートしました。一日を振り返るとちょっと胸が熱くなります。
これからもこれに甘える事なく「市民とともにつくる博物館」を発展させる事ができればと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします!(学芸班 木村)