博物館の前庭には、たくさんのヤブランが植えられています。ランと名前がつくものの、ユリ科の植物なのですが、いずれにしても華やかなこれらのなかまの中では、ちょっと地味な印象があるのは否めません。
でも、顔を近づけてよーく見ると、やっぱりユリ科です。気品のある薄紫色の花と黄色い葯がとても美しい。
ちなみに、ユリ科である証拠として、花びらは6枚。
おっと、こう書いてしまうとちょっと不正確です。内側の3枚が花弁(内花被)、外側の3枚が、がく片(外花被)です。
博物館のヤブランは、お盆が明ける頃には満開になるでしょう。花期が長いので、しばらくはたくさんの薄紫色の花が風に揺れるようすを見ることができます。特に、プラネタリウムの入り口あたりからガラス越しに見られる場所が見所です。
(生物担当学芸員 秋山)
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プロフィール
神奈川県相模原市中央区にある市立博物館です。1995年に開館して以来、相模原の歴史や自然を扱う総合博物館として市民に親しまれ、2019年には入館者数が300万人を超えました。また、2010年7月には、小惑星探査機「はやぶさ」の、2021年3月には後継機「はやぶさ2」の再突入カプセルの世界初公開を行うなど、お向かいにあるJAXA相模原キャンパスとの連携も深めています。
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