最近、こんな蝶を見かけませんか?
大きくて、赤くて目立つ模様があって、一瞬アゲハチョウのように見えますが、飛び方がちょっとたよりなくて、色も黄色っぽくない…。
この蝶の名前はアカボシゴマダラ。
最近になって神奈川県を中心に分布を広げている外来の蝶です。博物館周辺でもすっかりお馴染みの蝶になってきました。
もともと日本にも奄美に同じ種類の蝶がいましたが、斑紋などの特徴から、どうやら中国産のものが人為的に持ち込まれたのではないかと言われています。
幼虫は、近縁種であるゴマダラチョウと同じエノキを食べ、似たような環境に生息する事から、その影響が心配されています。
今までそこにいなかった生き物が突然現れると、食べ物や住み場所など、複雑な生き物同士の関係のバランスが崩れてしまう事があります。分布を広げているとすると、心配ですね。
捕まえてきた昆虫や採集した植物を、安易に別な場所に放したり、植えたりという事は慎まなければいけません。とってきたものは外に逃がさないで飼うか、かわいそうでも標本にするしかありません。虫取りをする機会の多いこの季節、ちょっとそんな事を考えてみてください。【学芸班 木村】
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プロフィール
神奈川県相模原市中央区にある市立博物館です。1995年に開館して以来、相模原の歴史や自然を扱う総合博物館として市民に親しまれ、2019年には入館者数が300万人を超えました。また、2010年7月には、小惑星探査機「はやぶさ」の、2021年3月には後継機「はやぶさ2」の再突入カプセルの世界初公開を行うなど、お向かいにあるJAXA相模原キャンパスとの連携も深めています。
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