神奈川の植物を調べる人たち

昨日、4月5日(日)は小田原にある県立生命の星・地球博物館で神奈川県植物誌調査会の総会が行われました。写真は、あまり関係ありませんが博物館入り口で来館者をお出迎えしてくれる巨大魚クシファクチヌスの実物化石です。

午前中はこれに先立ち役員会。

神奈川県植物誌は、全国にその名を轟かせる地域フロラ(植物相)です。神奈川県にはいったい何種類の植物が生育しているのか、あの植物は神奈川県ではどんな分布なのか・・神奈川県の植物のことならとにかくこの本を開けば何かわかります。そんな植物誌が、アマチュアを中心とした一般植物愛好家によって作られていること、県内各地の地域博物館などが会員の活動拠点となっていることなど、他に類を見ない、そして他地域からうらやましがられる体制で作られています。
役員会や総会の雰囲気も、とてもアットホームです。でも、そこで話し合われたり、発表されたりしている内容は極めて専門的で、この植物誌の学術性の高さを示しています。

会員の高齢化や標本収蔵場所の確保の難しさなど、さまざまな課題や困難を抱えています。それでも「植物が好き」という熱意をみなさんで確認しあい、またこれから1年間の調査をがんばろうと気持ち新たにする会でもありました。

これも植物誌とは関係ありませんが、お見送りしてくれた巨大グリズリーです。
(生物担当学芸員 秋山)

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