今日は連休の合間の平日。五月晴れの清々しい空にも誘われて、緑区某所の楽園(と勝手に呼んでいる場所)へ行ってきました。目的は、これです。
オキナグサの種子を採るためです。県内ではわずかな自生地しか残っていない絶滅危惧種です。遺伝資源の保護と研究のため、楽園の地主さんの許可を得て実った種子をいただいてきました。夏日が続いているせいか、コアオハナムグリがツツジの花に群がっていました。
オキナグサの自生地のお隣、スギ林の縁には楽園の楽園たるゆえん、ある植物の群落があります。咲いているかな・・と坂を上がって目の前に広がった光景に言葉が出ませんでした。
ざっと100株はあろうかというクマガイソウの群落です。ちょうど満開でした。
どう見ても重たすぎでしょう!と言いたくなるような大きな花です。
花に見とれていると、地主さんがヨッコラショと登ってこられました。後ろのモウソウチクの竹やぶで黙ってザクザク…小気味よい音がすると思っていたら、足下にボテッと何かが飛んできました。
「よかったら持っていきな」
ありがたくありがたく頂戴しました。あたたかな心の触れあいとともに季節を感じられる幸せを噛みしめました。
(生物担当学芸員 秋山)